2019年5月 ソニー総合提案会レポート

年に二回行われるソニーの総合提案会。5月14日に行われました、そこで得られた情報をレポートいたします。さらに、増税が予定されている今年のソニーの考えを、それら事実から私見として考えておこうとおもいます

 

総合提案会とは、いわば新商品発表会ということになります。

今回提案された新商品でトピック的だったものは、「テレビのみ」と言わざるをえませんでした。ソニーが現在注力している3本柱に、「テレビ」「カメラ」「音響」がありますが、このタイミングでは、テレビのみで注目すべき商品が登場した、ということになります。

 

今年は増税が予定されている年でもあり、売り手側としても、市場に認知されていない創造的なものを投入するよりは、これまでの延長線上に商品を更新し、価格競争力を発揮する形で消費者のみなさんにご利用いただきたい、という思いがここに表れた感があります。

 

その意味では、逆に、「カメラ」と「音響」関連は、昨年のタイミングでこの増税年を戦っていく準備を整えていた、という見方もできるのかもしれません。

 

さて、テレビにおいて、「これまでの延長線上での商品更新」と書きましたが、そうは言っても、新しい点がいくつかございます。この記事では、その点にも触れながら、ソニーの今後の方向性を考察していきたいとおもいます。

 

・液晶テレビ Z9シリーズについて

・BS4Kチューナー内蔵テレビの登場

・アコースティックマルチオーディオ(液晶テレビ版アコースティックサーフェス)の搭載

・テレビの大型化

・ブルーレイレコーダーについて

 

  • 液晶テレビZ9シリーズについて

 

2018年秋に登場した「液晶テレビフラッグシップモデル」Z9シリーズにおいては、新商品の投入はありませんでした。液晶よりも有機ELの方が画質的に優れていること、また、ソニー以外の各社もこの技術をベースにしたテレビを投入していること、これらを考慮すると、ここで液晶テレビの最高級クラスをマイナーチェンジさせるのはそのタイミングではなく、注目を集める有機ELテレビに注力すべきだ、ということになったのだろうとおもいます。

 

 

  • テレビBS4Kチューナー内蔵テレビ 4機種登場

 

今回登場するテレビのラインアップは次のようになります。

 

A9G       :有機ELモデル×BS4Kチューナー内蔵

A8G       :有機ELモデル

X9500G :液晶モデル×BS4Kチューナー内蔵

X8550G :液晶モデル×BS4Kチューナー内蔵

X8500G :液晶モデル×BS4Kチューナー内蔵

X8000G :液晶モデル

 

 

 

 

 

(各テレビの詳細は画像をクリックしてください)

 

6機種のライン展開で、そのうちにBS4Kチューナーを内蔵されたものが4機種。

半数以上の機種で、チューナー内蔵タイプを投入することになります。

ソニーは、この「チューナー内蔵テレビ」という観点では、他社に出遅れた形となりました。他社においては、2月までにチューナー内蔵テレビが登場していましたので、ソニーファンの方々にしてみれば、やきもきした気分だったかもしれません。

 

しかし、一方で、商品の価格が、予想以上に落ちてきている傾向が見てとれます。

 

例えば、A9Gは55Vクラスで349,880円からスタートしています。

これでチューナー内蔵タイプです。

昨年モデルにおいては、BS4Kチューナーが内蔵しない形で同クラスで450,000円前後からスタートしていますから、新商品のこのタイミングで大幅なプライスダウンが行われていることが伺えます。

 

(ちなみに、A8Gは、299,880円。A8Fが当店在庫にてございます。お値段はご相談に乗らせていただきます。)

 

 

  • アコースティックマルチオーディオ搭載

 

これは、いわば液晶テレビに搭載されているスピーカーシステムのことです。

 

すでにご存知の方には繰り返しになりますが、「アコースティックサーフェス」という、有機ELガラスを振動させて音を創る画面全体から出す技術は、すでに有機ELテレビに搭載されております。この技術、そしてこれによる音声創造が想定した以上に好評をいただいたようで、音の立体感というものをとにかく伝えることができたようです。

 

この考え方を「液晶テレビ」に応用できないか、ということで登場したのが「アコースティックマルチオーディオ」です。

 

搭載される液晶テレビは次の2機種。

 

X9500Gシリーズ

X8550Gシリーズ

 

具体的には、従来のスピーカー位置であるパネル下側からだけでなく、パネル上部からも音を創ることに成功しております。残念ながら、「画面そのものを振動させ音を創り、画面全体から音を出す」ということはできておりませんが、それでも、有機ELテレビに搭載されているアコースティックサーフェスに近い音創りができるようになりました。

 

 

この画像にもありますように、上段スピーカーの位置は、パネル両サイドに搭載されております。

 

 

  • テレビの大型化について

 

さて、今回の新商品の特徴は、全体的に大型化したことです。75V、85Vクラスの商品が4機種ほどで登場してまいります。

 

大型テレビの普及率、というものがあります。欧米の統計数値を見てみると、24%という情報が提示されておりました。これに対して、アジア各国・そして日本の平均値を見てみますと、17%とのこと(※ソニー提供数値)。

 

ソニーとしては、この大型テレビ普及率を欧米の数値に近づけることができるのではないか、という問題意識があるようで、テレビの大型化を今年のモデルでは試みております。

 

ですが、アジア・日本の住宅事情と欧米のそれは、文化的な影響もあって、大きく異なることは否めません。この点を見逃して単純提案してしまうと、消費者にそっぽを向かれてしまう可能性もあります。したがって、この点における消費者みなさんとのコミュニケーションを大事に行う必要がございます。

 

 

  • ブルーレイレコーダーについて。テレビとの関係を語る

 

最後に、ブルーレイレコーダーについて触れておきたいとおもいます。

通常ですと、だいたいこの時期に新商品が登場することが多いのですが、今回はそれに倣いませんでした。

 

ブルーレイレコーダーの本質的な機能は、番組を録画することです。

昨今、テレビ番組に対する倦怠感が醸成されており、ひょっとしたら、ソニーはこうした問題背景をとらえて、レコーダーの発売を控えているのかもしれません。

 

こうしたテレビ番組に対する倦怠感が徐々に形成されながら、一方で、これと並行する形でかねてから「放送とネットの融合」という問題提起が行われてきました。これを受ける形でソニーは、テレビにアンドロイドを搭載し、それを通じて、YouTubeなどの動画検索サービスやFULU、NETFLIXなどのVODを楽しめる状況を創出してまいりました。

 

すなわち、現在、ブルーレイレコーダーとテレビは競合するものとなっているのです。

 

これまでは、ブルーレイレコーダーはテレビを補完するものでした。

しかし、テレビのコンテンツ自体に倦怠感が醸成されている今日、テレビ番組を録画するというニーズ自体がすでに縮小傾向である、ということができます。そして、その倦怠感を埋める方法としての、アンドロイドテレビ。

 

ここまで話しを展開してみると、テレビとレコーダーの関係は、おそらく「テレビコンテンツの倦怠感の醸成」ということを媒介に競合関係になっていると考えうると思います。そして、これを考慮するなら、ブルーレイレコーダーのアップデートについて二の足を踏んでしまうのもわかる気がいたします。

 

もちろん、テレビコンテンツを録画するという文化的習慣が一挙になくなる、ということではありません。これは技術の進展と生活者側における新しい文化の創造という点から、使用されていた既存ツールの役割が少しずつ変化し、最終的にはその使用過程から姿を消していく、時間のかかる過程であるということでもあります。

 

 

 

以上、今回の総合提案会のレポートとさせていただきます。

ご質問などがありましたら、コメント欄やメールにてご連絡いただければと思います。

また、当店ブログを経由して、ソニーストアでご購入いただけますとありがたく存じます。

今後も引き続き、商品紹介や価格情報をお伝えしてまいります。

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